最も効果の高いマインドセット
ケリー・マクゴニガル氏の著書
に、最も効果の高いマインドセット介入の方法が書かれています。
- 新しい考え方を学ぶ
- 新しい考え方を取り入れ、実践するためのエクササイズを行う
- 自分が学んで実践したことを、ほかの人たちと分かち合う機会を持つ
これは、ケリー氏自身が行っているスタンフォード大学の「ストレスの新しい科学」講座の進め方です。
授業は6週間行われるそうです。
ストレスの科学的な研究事例を説明し、翌週の授業では、前の週に授業で学んだ方法を実践してどうだったか報告してもらいます。そして、最後の授業では、講座の中で一番役に立った考え方や方法はなにか、それを家族や友人とどのように分かち合ったかについて、報告してもらうという流れです。
毎週、課題を自分で見つけ授業で学んだことを実践する、実践したことを他の人と共有する、他の人の実践したことが共有できる、ということをしていくようです。
まさに実践的ですね。
今まで、「Part1ストレスを見直す 第1章すべては思い込み」を読み進めて、書いてきました。この本のここから先の「第2章 ストレス反応を最大の味方にする」では、ストレスを受けることで起きる反応の良い面が具体的に紹介されています。
そして、2章以降ではこの本を読んだ人向けのエクササイズがいくつも紹介されています。読んだ私もまだ実践していませんので、実践しながら、感想をブログに書いてみたいと思います。
ここまでが1章でした。まだ先は長く、第6章まで続いています。
第1章のまとめに、「自分の考えに気づく」というケリー氏の言葉がありました。
マインドセットという言葉を使って、ストレスに対する考え方をポジティブにしたり、ストレスとは違った分野でマインドセットして教育現場で大きな効果を挙げた例もありました。
誰かが、介入しなければマインドセットできないかというとそうではないようです。
例えば、UBSの従業員の実験の前の状態は、なんらかのマインドセットされた状態です。
自分が知らない間に、本やTV、健康講演会などや、自分の思い込みで知らず知らずのうちにマインドセットされているわけです。
ケリー氏は、「その考え方(=マインドセット)が自分自身の思考、感情、行動にどのような影響を与えているかまではなかなか気づかない」と言います。続けて
………………、ストレスについてのこれまでの考え方が、自分の生活にどのような影響を与えているかに注目してみるのです。
ストレスについての自分の考え方に気づくには、ストレスを感じた時に自分がどう思い、どんなことを言っているかに注意してみましょう。マインドセットというのは色眼鏡みたいなもので、ストレスを感じるたびに思うことや口ぐせがきっと見つかるはずです。声に出して、あるいは心の中で、どんなことを言っているでしょうか?
そんなストレスについてのお決まりの考え方のせいで、自分がどんな気分になっているかに注目してみましょう。やる気が出ますか?ひらめきが生まれますか?それとも、どっと疲れを感じますか?途方に暮れてしまいますか?そんな自分や日々の暮らしををどう思いますか?
と読者に質問しています。
次の問いかけも興味深いです。
ストレスについてのあなたの考え方は、あなたが他人のストレスに対してどう反応するかにも影響します。周りの人がストレスを感じている時、自分がどんなことを感じたり、言ったり、したりするかに注意してみましょう。周りの人がストレスで愚痴をこぼしているのを聞くと、嫌な気分になりますか?それとも「まあ、落ち着いて」「そんなにイライラしないほうがいいよ」などと声をかけるでしょうか?それとも相手が愚痴をこぼしたら、自分も思い切り愚痴をこぼしてやろうと思うでしょうか––––まるでどちらの生活の方がストレスが多いか、競い合っているみたいに。
自分がどんな行動をしているかに気づいたら、そのせいでどんな影響が生じているかに注目してみましょう。自分の健康状態や、周囲の人たちとの関係に、どんな影響が表れているでしょうか?
つぎに、あなたの身の回りの環境には、ストレスに対するどんな考え方が存在しているかに注目してみましょう。毎日の暮らしの中で、気づかないうちに、ストレスについてのどんな考え方をすり込まれているでしょうか?
一度に畳み掛けるような質問です。
質問の自分自身の答えに反省を始める人もいるかもしれませんが、ここでは、どう反応するか、どんな影響を周りに与えているか、どんな「すり込み」をされているかだけを考えれば良いと思います。
深い質問なので、考え込んでしまう人もいるかもしれません。それこそストレスになってしまうかもしれません。それでも、今まで質問されたことがなく、当然答えたこともない質問なら、答える価値があると思います。
是非、自分の今の現状で答えてみてくださいね。
今日はここまで。