Hayama Ranのブログ

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ストレスマインドセット介入実験2

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長崎駅

今年初めて、自転車に乗りました。

年末に雪が降って、雨もあり、また、積雪があったので、自転車は部屋の中に駐車してました。2週間近く乗っていなかったので、タイヤにはしっかり空気を入れて出発しました。

自転車の後輪の両脇に買い物バッグを取り付けてのお出掛けです。お出掛けといっても、行きはわずか10分くらいの場所です。私の家は山にあるので、行きは適度な寒さの中颯爽と下って行きました。

上りは、30分。しばらく乗っていなかったからでしょう、結構キツかったです。上りしかありませんから。

それでも、信号以外は止まらず登りました。適度にカラダが温まって、空気は冷たいが、カラダは暖かい、キリッとした状態を楽しみました。冬の運動って、しっかり防寒していれば、寒いなりに楽しめますね。

 

 

さて、前置きが長くなりましたが、昨日の続きを書いていこうと思います。

スタンフォード大学の心理学者ケリー・マクゴニガル氏の著書

 

 で紹介されている実験です。

 

世界最大の銀行UBSのアメリカの従業員でのストレスマインドセットの実験でした。

しかも、リーマンショックという世界的な金融危機真っ只中。世界最大にストレスがかかったと思われます。 

 

ストレスの研究者からすると「格好の実験」状況が発生しました。

そして過酷な職場に介入実験が行われました。

研究課題は

■第1課題:ストレスについての人びとの考えを変えること(マインドセットの転換)は可能か

■第2課題:マインドセットの転換は、そのほかの変化と関連があるか

 です。

さて、その結果は…………

 

………………………………………………………………

        ⬇︎結果

  

■第1の課題の答え Yes でした。

第1グループ(ストレスがカラダに悪いという動画を見たグループ)

  • 受講前よりさらにストレスが害になるをいう確信を深めていた

第2グループ(ストレスは役に立つという動画を見たグループ)

  • 受講前よりストレスをポジティブに考えられるようになっていた

しかし、第2グループも「ストレスがあった方がいい」と考えられるほどマインドセットを変えられたわけではありませんでした。「ストレスは体にすごく悪い」から「ストレスには体に良い面もあるし悪い面もある」といった程度でした。

 

■第2の課題の答え Yes でした。

  • 第2グループ(ストレスは役に立つという動画を見たグループ)

   不安症や鬱の症状はあまり見られなくなった

   腰痛や不眠症などの健康問題が減っていた

   集中力が向上した

   仕事の取り組みが良くなった

   周囲と協力できるようになった

   仕事の生産性が向上した

  • 第1グループ(ストレスが体に悪いという動画を見たグループ)や第3グループ(対称グループ)の従業員には全く変化が見られなかった

………………………………………………………………

という結果でした。

 

動画を見て、説明を受けた第2グループの従業員の方たちの考え方は大きく変わったわけではなかったみたいですね。「そんなに悪いわけじゃないんだ」といった感じでしょうか。実験を始める1週間前よりは、「ストレス」に対しての印象が少し良くなったといった、考え方(=マインドセット)がわずかに方向性を変えた程度の印象です。

ですが、

体調や仕事のパフォーマンスという点では大きく変わっています。

 

 

この本の中で、ケリー氏は実験の重要な点を3つ挙げています。

  1. (仕事量の増大、解雇される不安、給与の減額など)過酷な状況下だったこと
  2. 短期的な介入で長期的な変化をもたらす可能性がある
  3. ストレスのせいで起こりがちな症状が減り、ストレスに負けずに頑張れる

「今過酷なストレスを受けている人」その状況下でもストレスに対するマインドセット(=考え方、捉え方)が変えられるということは朗報です。ストレスで、胃が痛む、髪が抜けるなど聞いたことがありますが、体験したことがある方にとっては、過酷な職場に移動予定だったり、過酷なることが予想される時、こういったカラダに現れる悪い症状を予想をしてしまうと思います。この実験結果は、ストレスに対しての考え方(受け止め方)を変えると、このような症状を軽減できる可能性を示していると思います。

また、現在過酷なストレスを受けている方にとっても「ストレスは良いことばかりじゃないけどそんなに悪いものでもない」と意識するだけで、ストレスが引き金になっていると思われる健康上の問題のすべてとまではいかなくてもいくつかは消失・軽減できるかもしれません。

 

コロナ禍で、

医療従事者、

飲食業業従事者、

タクシーの運転手さん、

スーパーの従業員の方々、

保育所・幼稚園・学校関係者の方々など

のストレスが良いマインドセットによって幾らかでも軽減できるようお祈りいたします。

 

この実験結果で気になったことがあります。「腰痛を訴える人が減った」という点です。

今まで「腰痛」を改善するためにジムに入会してきた方の相談を聞くことがたくさんありました。相談されると、お腹周りの筋力のアンバランス、姿勢が悪い可能性などを、生理学的なこと、整形外科的な情報を元に改善の可能性を説明してきました。

ストレスマインドセットによって改善する例があることをこの本で初めて知りました。

腰痛があるという人は、ストレスに対しての考え方(=マインドセット)を変えることによって改善する可能性があると言うことになります。また、マインドセットを変えてかつ運動を取り入れるとさらに改善できる可能性もあります。

(ただし、ジムのインストラクターや整形外科のドクターに相談することは忘れないようにしてくださいね。)

自分の腰痛を冷静に分析する情報の一つとして覚えておくと良いと思います。

 

2の「短期的な介入で長期的な変化をもたらす可能性がある」という点はこの後、次のブログでスタンフォード大学の学生に行った実験でお伝えしていこうと思います。

 

続きはまた次のブログで。