Hayama Ranのブログ

読んでメリハリボディをつくる

不安を役立てる

「花冷え」という言葉があります。

いつか行った花見では、気温が10℃以下で、集まった仲間で毛布に足を突っ込み寒さを和らげました。

 

一昨日もお昼に自転車で出かけようとすると、手袋なしでは寒そうです。

空も薄曇りで、風もあり、3月になって多かったポカポカの1日とはガラッと変わってしまいました。

春の天気だからしょうがありませんね。

いずれ上着がいらなくなる日が待ち遠しいです。

 

今日もケリー・マクゴニガル氏の著書

 

を進めていきます。

 

不安は困難に対処するのに役立つ

 

第4章はケリー氏の問いかけから始まります。

あなたが、従業員が何百人もいる組織で働いているとしましょう。もうすぐ全体会議でプレゼンテーションを行うことになっています。会場にはCEOや役員も勢ぞろいする予定です。今週はずっとこのプレゼンのことを考えて、緊張と不安でいっぱいでした。今はもう心臓がドキドキして、手には汗をかき、口の中はカラカラです。

 こんな時は、どうすれば良いのでしょうか?落ち着いたほうがいいのか、それとも気合を入れたほうがいいのでしょうか?

 

これに近い経験は誰しもあるのではないでしょうか。

結婚式のスピーチ

講演会での登壇

まさに社内でのプレゼン

等です。

私も経験があります。失敗談ですが、最初の会社の内定者の集まりがあった際、内定者の代表で挨拶をすることになっていました。その場で考えたことを話せばいいだろうと、甘くみていた私は、言葉が出て来ず、30秒ほど黙り込んでしまいました。焦れば焦るほどことばがうかんできません。肝を煮やした仲良くなった同年代の内定者が横まで来て場を繋ぎながら、何とか終えた苦い経験があります。今考えても赤面してしまう経験でした。

その経験が少しずつ今に生きている気がします。

 

話がそれましたが、

このケリー氏の質問は、ハーバード・ビジネス・スクール教授のアリソン・ウッド・ブルックス氏の質問でした。

この質問を数百人にしたところ

91%の人が、一番いいのは心を落ち着かせることだと答えた

といいます。

 

あなたがストレスのかかる状況で緊張しているとき、「落ち着いてね」と自分や他人に言い聞かせたことがあるかもしれません。果たして、それが良いことかを検証した実験が紹介してあります。

 

まさに社内でのプレゼンでの実験です。

………………………………………………………

「プレゼンを控えた人に落ち着かせることがパフォーマンスを上げる一番の方法か」を検証する

 

対象者:プレゼンを控えた数名の参加者

        ↓

数名には

・リラックスして心を落ち着かせるために「私は落ち着いている」と心の中で言うように指示

別の数名には

・不安な気持ちを受け入れ「私はワクワクしている」と心の中で言うよう指示

        ↓結果

・どちらも不安は消えなかった

「私はワクワクしていると自分に言い聞かせた」人たち

・プレッシャーにうまく対処できそうな気がした(うまくやれる自信が湧いた)

        ↓プレゼンを聴いていた人たちの反応

「私はワクワクしていると自分に言い聞かせた」人たちは「私は落ち着いていると自分に言い聞かせた人たちに比べ

・説得力が高かった

・自信があふれていた

・有能に見えた

と評価した

……………………………………………………

「手に人の字を書いて飲む」「腹式呼吸をして心拍数を下げる」などと、見たり、聞いたり、そして自分でもやったことがあります。

どれもそんなに効果があった記憶がありません。

まして、「私はワクワクしていると心の中で言う」なんて、50年以上生きてきて聞いたこともありません。

 

ケリー氏は「抵抗を止めればストレスはパワーの源になる」と言います。本当でしょうか。

 

ロチェスター大学の心理学教授 ジェレミー・ジェイミソン(1)

 

ジェレミー・ジェイミソン氏の実験が紹介してありますが、彼のエピソードが面白いです。

 

彼は大学生だった頃アメフトの選手でした。チームメイトたちは、試合前のストレス状態を

・気合が入っている

・ワクワクしている

と言っていました。

※わざとアドレナリンを増やしてパフォーマンスを向上させようとしていた

 

一転して、

同じチームメイトは試験前には

・緊張する

・不安だ

・「プレッシャーでつらい」

などと言っていた

とのこと。

ジェイミソンはそのことを不思議に思ったそうです。

「フィールドでのストレスはプラスになると思っているのに、試験前のストレスはマイナスに思ってしまう。」

というのです。

 

この点に私が疑問を持ったことはまったくありませんでした。

「試合」「試験」頭の中では同じようにストレスを引き起こすものという観念がありません。しかしよく考えるとわかるような気がします。

私はバスケットボールを中、高、大とやってきました。試合、試験に対して、ジェイミソンが言った通りの気持ちだったことを思い出します。

 

ジェイミソン氏は、大学院に進んで研究を行うようになってもそのことに興味を持ち続けていたようです。

そして、

「人びとがパフォーマンス前の緊張を恐れるのは、ストレスに対するネガティブな思い込みのせいではないか」

と考えるようになったとのこと。

 

ジェイミソン氏は自分の考えを検証する実験を行います。

 

実験の模様、続きは、また次のブログで。