レジリエンス
最近は、もっぱら公園で筋トレです。
ボールは、手術で衰えた感覚を取り戻すため使っています。
rip:60(=リップ・シックスティ)はいろいろエクササイズができますが、一番気に入っているのは背中、腹筋のエクササイズができること。
今日もトレーニングしてきました。
子供たちが興味津々で、ボールやrip:60に触りたがったので、思う存分使ってもらいました。
公園で筋トレするおじさんがいたことを、子供たちの記憶に残せたら幸いです。
さて、ケリー・マクゴニガル詩の著書
では「レジリエンス」という言葉が時々出てきます。私にとっては聞き慣れない言葉だったので、少し解説しておきます。
もくじ
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レジリエンス
「レジリエンスを示します」「レジリエンスを育む」などと使われていて、「はて?」と、読書が止まってしまいました。
レジリエンス[resilience]をスマホアプリのウィズダム英和辞典で調べてみると
1(病気やショックからの)回復力
2弾力(性);跳ね返り
とあります。
さらに、ネット等で調べて見ました。元々は物理学で使われる言葉だったようです。「外の力からの歪みを跳ね返す力」という意味で使われていて、心理学でも使われるようになったようです。
- 一旦、凹むけど、跳ね返して元に戻る
- 硬いコンクリートの壁に鉄球を投げつけたみたいではない
と私は解釈しました。
レジリエンスという言葉の意味がわかったところで、実験の紹介です。
実験
目的:マウスにストレスを充分にかけさせ、マウスの行動にどのような影響があるかを調べる動物実験
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- 普通のサイズより小さく育てられたマウスを、攻撃的な性格に育てられた大きなマウスのケージに入れる
- 大きなマウスが小さなマウスを攻撃するのを20分間放っておく
- 怪我をした小さなマウスは、20分が経過したところで別のケージに移す
- 別のケージに移された小さなマウスからは、攻撃された大きなマウスの姿が見え、匂いもして心理的な恐怖が続く
⬇︎
- 以上のことを何週間もの間、毎日続ける
⬇︎結果
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この実験結果は人間にも参考になることがあるとケリー・マクゴニガル氏は次のように述べています。
人間のストレスの中でも、児童虐待や家庭内暴力や監禁など、大きなダメージをもたらすケースに関しては、この研究が優れた参考事例となることには異論はありません。しかし、よくニュースなどで「ストレスでうつ病になることが研究で明らかに」などと騒ぎ立てていますが、多くの人が「ストレスがたまる」という場合に経験していることが、果たして実験動物にストレスを与えた方法と同じくらい過酷なのかということを、きちんと検証しているニュースはほとんど見たことがありません。
確かに。動物実験の結果から耳にしている情報はたくさんあるように思います。ケリー氏は動物実験と対比するために、事例を紹介しています。2014年に行われた大規模な調査では、
- 強度のストレスを感じていると回答した人が日常生活のストレスとして最も多く挙げたのは「家族のスケジュール調整」だった
- 2番目は「政治家の行状に関するニュース」だった
という結果だったとのこと。
ネズミの受けたストレスと比べると、ストレスの内容がだいぶ違います。そして、こう続けています。
多くの場合、「ストレス」という言葉は、研究の細かい部分には触れずに、いい加減に使われています。虐待やトラウマなどによる影響と、日常のささいな問題による影響の区別すらつけていません。そのせいで、人々は余計なストレスをたくさん感じてしまうのです。
知人や友人から「ストレスで体調を崩した」という話を聞くと、「ストレス=害」と思い込んでしまいます。そして、今まで「〇〇なこともストレスになるんだ」と自分自身に勝手なストレスのジャンル決めをしていたことに気づきました。
あらためて、ハンガリーの内分泌学者ハンス・セリエ氏の研究結果が、最初の実験を85年経過した今でも影響力を持っていることに驚かされます。
しかし、これから先、自分のストレスの解釈の再定義(=マインドセット)が楽しみになりました。
続きはまた次のブログで。