運動と音楽 1
運動する際に音楽を聴いていることがありますか?
ジムの中でBGMで、また、
好きなプレイリストの曲ををワイヤレスのイヤホンで聞いたりして、
気分を高めている人もいることと思います。
筋トレスペースでもアップテンポのBGMは欠かせませんが、ダンスエクササイズならなおさらです。
今日は、そんな運動に欠かせない音楽の効用について書きたいと思います。
もくじ
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太鼓のライブを見に行ったことがあります。
会場全体に広がる大太鼓の振動や、細やかなリズムを刻む小太鼓。
何か催眠術にでもかかったような不思議な感覚に陥ったことを思い出します。連打される重低音を聴いていると、心臓がどきどきしてきて、体温が1度くらい上がったような感覚がありました。何とも言えない興奮状態になっていました。
私見ながら、音楽の起源は、声を出す、空洞の木をたたく、竹の様なものを吹く、弓の弦を鳴らすことによって出た音を発展させて今の音楽になったのではないかと思います。
音を出して楽しむ脳が、長い時間をかけて出来上がってきたのだと思います。
赤ちゃん
ケリーマ・クゴニガル氏の著書、
には、音楽に合わせて体を動かす能力は本能だと述べられています。
この本能は生まれてすぐに表れ、生後48時間の新生児も、規則的なリズムを聞き分けることができる。乳児たちはモーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」の4分の4拍子のリズムに合わせて、にこにこしながら足を動かす。言葉を覚えたりハイハイしたりするまえに、このような行動がみられることからも、音楽に合わせて体を動かす能力、さらにそれを楽しむ能力は、人間に生まれながらに備わっていることがわかる。
何となく想像するのは、
投げた石や、棒をもって遊んでいたら、何かの拍子に面白い音がして、「何の音?面白い音!」「叩いてみたら同じ音が出た!」と原始時代に遊んでいたのではないかと思います。
次第に、音と声を合わせたり、高い音低い音を組み合わせたり、速くしたり遅くしたり、警戒メッセージや威嚇、死者を弔ったり、誕生を祝ったりとしていったのではないでしょうか。
アイネ・クライネ・ナハトムジークを聴いて乳児がニコニコ動き出すというのは、生まれながらに音楽を楽しむ脳をーしかも体を動かして楽しむー太古の原始人から受け継いでいることに間違いないようです。
脳スキャナー
人が脳スキャナー装置に横になっているときに音楽を聞かせるとどうなるか調べられています。
- 脳の運動系が活性化する
- 動作を計画する補足運動野、動作を調整する大脳基底核や果核、動作のタイミングを制御する小脳を含む運動関連の場所が活性化する
- リズムが激しい音楽、あるいは好みの音楽ほど、脳のそれらの領域はエネルギーを消費する
カラダが安静状態の時でもこのようになることがわかっていて、脳は音楽が聞こえてきたら、体のあちこちに指令を出さずにはいられないようです。
神経学者のオリヴァー・サックス氏は
「私たちは音楽を聴くとき、筋肉を使って聴いているのだ」
と述べていることが紹介されています。
日頃、自然に入ってくる音楽を何気なく聞き流していましたが、脳の中に「音楽を楽しんで、音楽に合わせてカラダを動かす」という本能があるのなら、活用したいですね。
「音楽を楽しんでカラダを動かす」ことを脳は喜びと感じるはずですから、喜ばせて、いつも生き生きとした脳にしておきたいですね。
音楽を聴きながらの
- ウォーキング
- ジョギング
- ヨガ
- ストレッチ
- もちろんダンス
- サイクリング
- ラジオ体操やテレビ体操もでした!
取り組めることをやってみましょう。
やってみて、気分がどうなったか、近い将来や2、3年後の将来をやる前と比べて自分がどう感じるか、自己チェックしてみましょう。
脳が喜んでいるはずですから、きっと、前向きな見方に変わっていることに気づくと思います。
イヤホンで音楽を聴きながら運動する場合は、後方からの人や車、自転車に十分配慮して、安全に運動してくださいね。
続きはまた明日。