Hayama Ranのブログ

読んでメリハリボディをつくる

グリーンエクササイズ 3

さて、脳のデフォルト状態ーカラダは何もしていないし、何かの課題に集中しているわけでもないーの時、脳が活発にいろいろなところと連絡網を作って連絡を取り合っているということが分かりました。

 

面白いものです。

眠ってはいないけれど、ぼーっとしているときに脳の中ではいろいろなところと連絡を取り合って忙しい状態になっているわけです。

 

さて、今日は、このデフォルト状態を少しだけ詳しく書いてみます。

 

もくじ

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 デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)の傾向

 脳のデフォルト状態では、カラダは大きな活動をしていないのにかかわらず脳のいろいろな場所が連絡を密に取り合って、カラダとは正反対に活発に活動しています。

 

この、脳が活動的なデフォルト状態には傾向があるようです。

どのような傾向かというと、「ネガティブーマイナス思考」という傾向です。

ケリー・マクゴニガル氏の著書

 

で次のように述べています。

…。ほとんどの人の場合、脳のデフォルト状態にはネガティブ・バイアスがあるのだ。もっとも一般的な傾向としては、過去のつらい経験を何度も思い出したり、自分自身や他人を批判したり、心配すべき理由をしつこく考えたりする。

 さらにデフォルト状態では、心理的な罠に陥りやすくなる。理論的には、私たちが会話や映画や仕事など、何かに集中しているときは、DMNの活動は沈静化し、脳が意識を外側に向ける状態になる。ところが、うつ病や不安症の人びとの場合は、この切り替えがうまくいかないのだ。DMNが顕著に活性化してデフォルト状態に陥ったまま、なにかに集中したり、ほかの人に注意を向けたりするのが難しくなるだけでなく、不眠になることもある。

 また、脳が反芻をやめられなくなる場合もある。脳の報酬系は、DMNの中心部分ではないが、記憶や不安や自分についての思考に関連するDMNの構造と、極めてつながりやすい。

 ※バイアス=傾向、先入観、思考の偏り

 

脳は、じっとしているとマイナス思考になりやすいということのようです。

コロナ禍で家の中で不活発な時間が多くなっている人は要注意です。

 

ケリー氏はこう続けています。

 不安なことを何度も考えたり、自己批判を繰り返したりしていると、報酬系が「そうだ、もっと考えろ!」とあおり始める。過去のことを蒸し返したり、くよくよ悩んだり、自己批判をしたりすれば、何かいいこと(=報酬)がありそうだ、と脳が思い込んでいるような状態だ。こうなると、ヘロイン常習者が渇望や衝動を抑えようとしてもがくように、頭の中でぐるぐるとめぐる思考から抜け出せなくなってしまう。

 

デフォルト状態で脳が活動しているなら沈静化させればいい

デフォルト状態で脳が活動的になっている状態=DMNが活性化している状態を沈静化する方法がないものでしょうか。

 

脳の画像検査が発達したおかげで、最も有効な方法が分かっています。

それは「瞑想」です。

ほかに、呼吸に集中すること、マントラを唱えることはいずれもDMNの中心部分を非活性化されることが、わかっているようです。

 

イスラエルのワイツマン科学研究所による研究

  • 64歳で延べ2万時間の瞑想を行ってきた瞑想の達人に脳スキャン検査を行った
  • 典型的なデフォルト状態、無我の境地などいろいろな意識の状態を調べた

       ⇩

  • いずれもDMNは活動していなかった

瞑想、良さそうですね。ですが、瞑想の達人になるには時間がかかりそうです。

 

もっと簡単に、できる方法がないでしょうか。

 

あります。それが、グリーンエクササイズです。

 

 

 実験

こんな実験が紹介されています。

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スタンフォード大学の実験 

グリーンエクササイズの効果を画像化技術(fMRI)で調べた

  • 参加者は90分のウォーキングを行った
  • 第1グループ=丘陵にある景色の良い散策道を歩いた
  • 第2グループ=交通量の多い道路を歩いた
  • ウォーキングの前後に質問と画像検査を行った
  • 質問内容 「考えるのをやめていと思っているのに、つい自分の性格のことでくよくよしてしまう」などのコメントがどの程度自分に当てはまるか

        ⇩結果

質問に対して

  • 第1グループ 不安が安らぎ、あまり自分のことでくよくよ悩まなくなったと回答
  • 第2グループ ウォーキングの前後で変化は見られなかった

 

画像分析

  • 第1グループ 自己批判や悲観や反芻と関連のある、脳梁膝下野(のうりょうしつかや)の活動が低下していた

 ※うつ病の人の場合は安静時においても、そうでない人に比べてこ

  の領域の活動が活発

 

  • 第2グループ ※結果の明言は本文中にはありませんでした。

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緑を感じての運動(散歩などの軽運動でもいい!)は、ランナーズハイとはまた違った仕組みで、私たちを前向きにさせてくれるんですね。

気温が低くなって、外出に身支度が必要になっていますが、天気の良い週末や自分の休日の午後、日光を感じながら緑の中に入っていくと、大きな気分転換ができそうです。

 

山登りなどが趣味の人の気持ちがようやくわかってきました。

何せ、農林業の実家では山登りはしょっちゅうしていましたから、農作業目的以外で休みの日に山に登るなんて考えたくもなかったわけです。

今、故郷に帰って、昔登った山道(ほとんど獣道)をまた登ってみたいと思っています。この本を読んで、その気持ちが強くなっていることをかんじます。

コロナが落ち着いたら実現したいと思っています。

 

今日はこの辺りまで。

明日は、「もう一つのデフォルトモードがあるのではないか」ということについて書きたいと思います。