意志力が増減する　4 - Hayama Ranのブログ

f:id:hayamaran:20201111101144j:plain — 昨日の夕焼け

おなかが空いている（＝血糖値が低い）と自制心を発揮できなくなるのは、

脳の中では、とりわけエネルギー消費の多い、意志決定をつかさどる前頭前皮質へのエネルギー供給を削減する、ということがわかりました。

ケリー・マクゴニガル氏は、その著書

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作者:ケリー・マクゴニガル
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でこう述べています。

　人間の脳がまだ形成期にあったころには、血糖値が下がる原因は、エネルギーを大量に消費する前頭前皮質の力を振り絞ってクッキーを我慢したせいなどではなく、食べ物が手に入らなかったせいでした。しばらく何も食べていない状態では、血糖値は下がっています。体内に蓄えたエネルギーの量を監視している脳は、その血糖値のレベルによって、すぐにでも何か見つけて食べなければ飢えてしまうと判断します。

　飢えているのにぼんやりしていたり、食べ物の奪い合いに遠慮したりしているようでは、肉をこそげた骨にしかありつけないかもしれません。食料が乏しかった時代には、自分の食欲や衝動に従って行動した原始人のほうが、生き残るチャンスが増えました。

……………………………………………

　残念ながら、現代の欧米社会においては、この本能はもはや利益をもたらしません。体内の血糖値が下がったからといって、飢える恐れがあるわけでもなく、万が一冬を越せない場合に備えて遺伝子を残しておく必要もないからです。

なるほど、血糖値が下がってくると、比較的新しい脳の前頭前皮質（＝意思決定をつかさどる領域）へのエネルギーを真っ先に削減して、心臓はもちろん、食料を求めて歩いたり獲物を追いかけたりすることを（＝生命維持に必要な脳の部分へのエネルギー供給を）維持するため、エネルギー分配を変更するということですね

研究によると、空腹時には以下の「危険」を冒す傾向があるようです。

　・リスクの高い投資に手を出す

　・ダイエット中は浮気しやすい

　・ダイエット中の人は宝くじに投資しやすい

など。

また、次のようにも述べています。

　………、血糖値が下がると、脳はいまだに目先のことだけを考え、衝動的な行動に出る傾向が強くなります。そうなると、脳の優先事項はとにかくエネルギーを補給する傾向が強くなります。そうなると、脳の優先事項はとにかくエネルギーを補給することになってしまい、長期的な目標に基づいてよりよい決断をするどころではなくなってしまいます。

昨日のブログにあった

　　・明日の125ドル

　　・1か月後450ドル

の選択実験で、最初「1か月後の450ドル」を選んだ人が、血糖値が下がると「明日の125ドル」に変わる傾向も納得いきますね。

血糖値をうまくコントロールする方法があるでしょうか。

あります。

　心理学者や、栄養士は

　・加工食品をなるべく避けること。

　・低GI食品を中心に食事を心がけること

　を推奨しているとのこと。

GI（じー・あい）とはGlicemic Indexの略で、

100　がブドウ糖を摂ったときの値で（100以上の数値はない）