うつ病
「運動が薬物乱用防止につながる」と昨日、ブログに書きました。このような情報は社会的にもっと多くの人々に知らされるべきだと思います。
私は、ケリー・マクゴニガル氏の著書
を読んで初めて運動と薬物の関係を知りました。また、改めて運動の持つ可能性の大きさを知りました。
TV、ラジオなど様々なメディアでもっともっと伝えてもらいたいと思います。
もくじ
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報酬系と反報酬系
昨日のブログでわかりにくかったところを再度文章にしてみます。
運動は
報酬系(食べ物だと、おなかが空いた→食べたいという欲求→手に入れた、食べた→おいしい、うれしいといった、喜びにつながる一連の流れ)
を活性化させ、または(薬物依存の人の報酬系を)元通りにする効果があり、
反報酬系(食べ物だと、おなかが空いた→食べたくない→食べない<または食べる>→おいしさに悦びが伴わない、といった一連の流れ)
の働きを弱める効果がある
ということのようです。
人間の欲求とその対象になるものすべてにこのようなことが表れるわけですから、つくづく運動をしていてよかったと思います。
こうやってブログで、書きたいと思っている気持ちが保てていることはきっと運動を続けているからできていることだと思っています。
うつ病の治療薬
この本には、うつ病の治療、研究の紹介がしてあります。
■治療方法
継続的な脳深部刺激治療法
- 頭蓋骨にドリルで穴をあけ
- 内側前脳束に電極を挿入
- 電極は患者の胸壁に埋め込まれたパルス発生器に接続
- パルス発生器は低レベルの電圧を継続的に脳の報酬系に送る
⇩効果
⇩そのことによって
- 治療効果の見られない長期のうつ病を治す効果がある
■研究
臨床試験をまとめた研究報告によると
大うつ病性障害の人びとに対して運動がかなり優位な効果が認められると結論付けた
■研究
アメリカ、イギリス、ブラジル、ドイツ、ノルウェー、デンマーク、ポルトガル、イタリア、スペイン、イランで行われた13件の研究
抗うつ剤+運動で大きな改善につながった
とあります。
ケリー氏は
運動は気分に様々な影響をもたらすが、なかでも運動が脳の報酬系に及ぼす影響は、ほぼ確実に抗うつ作用につながっている。したがって、運動は自分でできる脳深部刺激と考えてもよいだろう。運動しているとき、あなたは脳の報酬系に低レベル電圧を供給しているのだ。
と述べています。
誰でもうつになってしまいそうなご時世ですが、運動習慣は糖尿病、高血圧、肥満などの生活習慣病や腰痛などから遠ざけるだけでなく、うつからも遠ざけてくれる大事な「万能薬」と言えそうですね。
自前の万能薬(運動する時間は必要ながら、薬代=0円)をこれからも取り続けようと思います。
年を取ると…
また、脳が加齢によって劣化すると、
成人の場合は10年ごとに、報酬系のドーパミン受容体が13%減少する
とも述べています。
この本には具体的な記述がここまででしたので、私が大雑把な計算をしてみました。
20歳を100%とすると
20歳から30歳にかけて 13%減少=87%
30歳から40歳にかけて 26%減少=74%
40歳から50歳にかけて 39%減少=61%
50歳から60歳にかけて 52%減少=48%
60歳から70歳にかけて 65%減少=35%
70歳から80歳にかけて 78%減少=22%
…
となります。
報酬系のドーパミン受容体が減少するということは、ドーパミンが分泌されないことと同様に「食べたい」「寝たい」などの欲求が下がってきて「おいしい」「うれしい」などの喜びの感情が生まれにくくなるということですから、80歳くらいになると感じる喜びは20代の時の1/5くらいになってしまうということになります。
年をとっても脳の劣化を最小限に抑えたいですね。
ただし運動習慣を持たない不活発な人の場合がそうなります。
運動習慣を持って日々活発に過ごしてしている場合は違います。
ということがわかっているようです。
運動習慣を手に入れる理由、運動習慣を持ち続けていく理由がまたひとつわかりました。
豊かに人生を過ごすために、運動習慣を身につけましょう!
運動習慣を手放さないようにしましょう!
それでは、今日はこの辺で。