このブログは読まないで! 3
「考えてはいけないこと」が強く意識されてしまう。
かえって考えてしまって、頭から離れない。
どうしたら、「考えてはいけない」と思ったとたんに頭の中にこびりついてしまう考えを排除できるでしょうか。
昨日紹介した、ダニエル・ウェグナー氏(心理学教授)は「解毒剤」を提案しています。
それは、
「あきらめること」
といっています。
ケリー氏の著書
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でこう述べています。
……好ましくない考えや感情をコントロールしようとするのをやめれば、そういった考えや感情に振り回されなくなります。
脳の活性化に関する実験において、参加者が頭の中で考えないようにしていることについて話してもよいと許可された途端、それまで頭にこびりついていた考えが、あまり意識にのぼらなくなることが確認されました。矛盾しているようですが、考えてもよいと思ったことは、あまり考えなくなるわけです。
なるほど、「考えてはいけない」ということを「考えてもいい」と自分自身に許可するわけですね。
禁止していたことを許可したら、ますます「考えてはいけない」ことを考えそうですが、実験でも確認されているとのこと。あまり意識に上がってこないようになるようです。
次のような実験も行われました。
実験者 ダニエル・ウェグナー氏(心理学教授)
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実験
被検者のAグループ
「これまで自分の身に起きた最も悲しい出来事を思いだしてく
ださい。」と伝えた。
被検者のBグループ
「これまで自分の身に起きた最も悲しい出来事について考えない
ようにしてください。」と伝えた。
結果
Aグループに比べてBグループのほうが余計に悲しくなることが分
かった。
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実験
「自己批判的な考え(「おれはどうせ負け犬だ」「みんな私の
ことを馬鹿だと思ってる」)を頭から追い払う。
被検者のAグループ
これらの自己批判に冷静に向き合う
被検者のBグループ
何も指示なし(※記述がないため筆者が推測)
結果
Bグループのほうが自尊心が傷つき、気分が落ち込んでしまう
ことが分かった。
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また、ケリー氏はこうも述べています。
……そして、悲しみや自己批判を押さえつけようとすればかえって憂鬱になるのと同じように、思考を抑圧すると、心的外傷後ストレス障害(PTSD)や強迫性障害(OCD)などの深刻な不安障害の症状を悪化させてしまうことが、研究によって明らかになっています。精神的な苦しみから自分を救いたければ、そうした苦しみを頭から追い払おうとするのではなく、どうにか折り合いをつけていく必要があります。
「考えないようにする」というルール、「あきらめ」て「考えることを許す」と、あまり意識に上がることがないということがわかりました。
さて、
考えないようにしていることが、強く頭にこびりついてしまうというのはわかりましたが、こびりついてしまうだけでしょうか。
「甘いものは今日から食べない」と心に決めダイエットを始めた人は、頭の中から甘いものの事が追い払えないだけでしょうか。
「シロクマ」の実験に端を発して、ある心理学者は「何かを考えないようにしていると、考えてはいけないと思っている行動をまさに行ってしまう。」のではないかと考えました。
さて、これは本当でしょうか。
続きはまた明日のブログで。