ストレスを避けた代償
近所の子供達と仲良くなりました。
私の息子は、引っ越してきた5年前は高校生。小学生の子供がいれば、今住んでいる自治会の子供会などで子供や親との交流があるのでしょうが、全く交流がありません。
仕事をしていた頃は、夜も遅く、近所の子供たちと触れ合う機会もありませんでした。
一昨日公園で運動している子供達に声をかけると、(1人でボールや道具を使って運動していた)私のことが気になっていたのでしょう。10人くらいの子供たちが集まってきました。
おかげで2つあるボールは、終始持っていかれっぱなしでした。
それでも、子供たちが興味を持ったことに、しかも体を動かすことに、夢中になっている姿は、子供らしいなと感じました。
今日も、ケリー・マクゴニガル私の著書を進めていきます。
もくじ
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ケリー氏の質問
ケリー氏が、本の中で質問しています(実際には質問していないのですが、そう読み取れます)。
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1週間を振り返って
- 「全くあの日はついてなかった」と思うことがありますか?
- 「もっとストレスのない1日を過ごせたらいいのに」と思うことがありましたか?
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どういう答えになりそうですか?
わたしは両方とも「なし」でした。
この本を読んでいるからでしょうか。
それとも、ストレスを避けているからでしょうか。
現在、就活中で、この1週間に面接2回、自宅での応募用の動画約1分の撮影などがあり、このようなことがない状況に比べてストレスはあったはずです。
ただ、ケリー氏の質問に「はい」と答えるような状態ではありませんでした。
いま、面接が終了したら、「こう答えておけばよかった」と思うことを会話文に書き起こしています。次の面接に生かせたらと思ってのことです。
不採用の連絡は、
- 「今の応募先よりもっと自分に合った仕事がある、ということを意味している。」
- 「わたしも選ぶが、相手も選ぶ。両方の選択が合致した時だけ就職できる。」
- 「自分に合っていない就職先が1つ消えた。次だ。」
と考えているからかもしれません。
この本の内容が、少しずつ私の体に浸透してきているからかもしれないと、今現在感じています。
ストレスを避けた代償
話が逸れてしまいましたが、ケリー氏は
…………、これまでの人生を振り返ってストレスの多かった日を全て取り除いたら理想の人生になるかというと、そうではないはずです。それどころか、あなたが成長するきっかけとなった経験や、もっとも誇りに思っているチャレンジや、あなたに大きな影響を与えた人間関係も、消え去ってしまうでしょう。生活からストレスが無くなったら、不快な思いをすることは減るかもしれませんが、同時に意味も見失ってしまいます。
続けて、
ストレスのパラドックス的なことを述べています。
じつは、わたしたちがストレスの悪影響だと思っていることの多くは、ストレスを避けようとするせいで起こることなのです。
「ストレスを避けようとするので、ストレスを感じる」ということでしょうか。
このことを研究事例を示して紹介しています。
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同志社大学の学生に行った研究
ストレスを避けようとしていると
- つながりや帰属の意識が薄れていくことがわかった
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また、
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スイス、チューリッヒ大学の研究
- 目標に関するアンケートを実施
⬇︎
- アンケート調査後、期末試験期間、冬休みという1年の中でもっともストレスの多い時期が過ぎた後再調査
⬇︎
- 「ストレスを避けたい」という願望が強い学生ほど、「集中力」「体力」「自制心」の低下が著しかった
………………………………………………………………
さらに、
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アメリカ合衆国退役軍人省の実験
- 1,000人以上の成人を10年にわたって追跡調査
⬇︎
- 最初に「ストレスにどのように対処していますか?」と質問
⬇︎
- 「ストレスはできるだけ避ける」と答えた人たちは、その後の10年間でうつ病になった確率が高かった
- 「ストレスはできるだけ避ける」と答えた人たちは、職場や家庭での争いごとも増え、失業や離婚などのつらい経験をした確率が高かった
………………………………………………………………
なんと、ストレスを避けることによって、私たちは精神的にマイナスの方に動いてしまう、ということですね。言葉を裏返すとストレスを受け入れることによって、精神的により高い状態になれるということです。
ストレス生成の悪循環
このことを心理学では「ストレス生成の悪循環」と呼んでいるようです。
ケリー氏の言葉を引用します。
…………。ストレスを避けようとしたことが皮肉な結果を招くのです。つまり心の支えを失っていくいっぽうで、ストレスのもとはかえって増えていきます。ストレスがたまるにつれ、あなたはますます追い詰められて孤立していき、ストレスを感じる状況はことごとく避けたり、自己破壊的な気晴らしに走ってつらい気持ちをごまかしたりするなど、回避的な対処方法に頼るようになります。
そうやって必死にストレスを避けようとするほど、ますます悪循環に陥ってしまうことに気づくでしょう。心理学者のリチャード・ライアン、ヴェロニカ・フータ、エドワード・L・ディシが、論文集『幸福の探求(The Exploration of Happiness) 』(未邦訳)所収の論文で述べている通り「ひたすら快楽のみを求め、痛みを避けようとする人には、深みや意味に欠けた、仲間のいない人生しか手に入らない」のです。
と述べています。
ストレスを避けようとすればするほど、ストレスに追いかけ回されるんですね。
あなたはどんな感想を持ちましたか?
この本は実際に手元に置いて読んでもらいたいと思っています。このブログでは、かいつまんだ内容を部分的に紹介して、私見を加えています。
本を読んだ上で「こう解釈できませんか」などの意見をいただけるととても励みになります。
今日はここまで。続きはまた次のブログで。
燃え尽き症候群(=バーンアウト)軽減のためのプログラムの成果――まとめ
昨日は朝からいい天気でした。
前の会社で、床や壁ダンベルやマシンを塗装したことがあります。
湿度が下がって、気温が上がると、自然と「何か塗るものなかったっけ?」と探してしまいます。
ありました。
玄関の扉です。
明日は雨の予報。
明後日、昼頃から塗るか、
日曜の朝から塗るか検討中です。
本日も、ケリー・マクゴニガル氏の著書、
を進めてまいります。
もくじ
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燃え尽き症候群(=バーンアウト)を軽減させるプログラムは、とても良い結果を招きました。
成果のまとめ
ケリー氏は、このプログラムの成果をこうまとめています。
…………………ロチェスター大学による医師たちのためのプログラムが示しているのは、このような語り合いの時間を持つことの大切さです。ストレスについてどう語り合うかが、とても重要なのです。私たちが普段職場や、仲間内で、ストレスについて話すときのようなやり方では、心身の健康にはほとんど役に立ちません。投げやりに愚痴をこぼしたり、ストレスのない生活ができたらどんなにいいだろうと夢想したり、大変なことに文句を言うだけで、そこからなにを学ぶべきかなど考えもしなかったり、あるいは苦しみを誰かに打ち明けて自分の弱さをさらすのが嫌で、1人でだまって苦しんだり。そういう方法ではダメなのです。
「酒でも飲んで、憂さを晴らそう!」「ストレス解消においしいものを食べて……」なんていうのは、ほとんど意味がないということですね。
いままで、2つの会社で働いてきましたが、どちらの会社にもこういったストレスに対する考え方は聞いたことがありませんでした。
頻繁にミーティングを行っていましたが、ストレスに対しての対処法は、経験上の上司の言葉によるもので、お客様最前線のスタッフが我慢することを主に伝えていたように思います。
「ストレス監査」といった仕組みやミーティング、ストレス活用プログラムなどがあれば、職場の雰囲気はずいぶん変わってくる気がします。
特に、このコロナの影響時には大切な取り組みだと思います。
ケリー氏は、ストレスについての話し方に気を付けると「マインドセット・マインドフルネス」の練習になるといっています。そして、「自分にとって大切な役割や人間関係に関する悩みごとを、だれかと心を開いて語り合うために、いつどんな場所でそのような機会を作れるか考えてみる」よう進めています。
そして、次のように述べています。
ストレスについて、大切な人たちとどんなふうに話し合うかはとても重要です。わたしたちは、ほかの人の目を通して、自分の持っている力に気づくことがあるからです。そう思って大切な人と話し合えば、相手もまたあなたのおかげで、自分の中に潜んでいる力に気づくことができます。そして、いまこんなに大変な思いをしているのも、大事な目的があるからだ、と思い出すことができます。
思うこと
ストレスについてきちんと、心を開いて話し合う機会が欲しいものです。前の職場では、もちろんありませんでした。
前職で、私のよく行っていたカフェでは、近くの職場の人でしょう、その日あったストレス話をよく耳にしていました。3回に1回は同じ時間に遭遇していたと思います。静かな店内なので、内容がよく聞こえました。
ケリー氏が言うように、ストレスについて共感してもらう、悪口の同意をしてもらう、怒ったりイライラした気持ちに同意してもらう、そういった内容でした。
おそらく、吐き出しては、ストレスを感じ………を毎日繰り返しておられたのだと思います。
ストレスを活用するロチェスター大学のプログラムの日本版(あるのか不明?)なり、ストレスをしっかり理解して、語り合う場を用意するなりして対処していれば、良い職場に変わっていったんだろうなと、この本を読んで、そのことを思い出しています。
リーダーシップを発揮する人のストレスへの理解がとても大切なことだと感じました。
すこし短いのですが、今日はここまで。
続きはまた次のブログで。
つぎのテーマは「ストレスを避けた代償」です。
プログラムの結果
週の初め、天気がいいと気分が上がりますね。
少しだけ肌寒かったのですが、いつも通り公園で運動しました。
道具を使って運動していますが、
公園より少し近くにある広場でも運動できることがわかりました。
明日か、それ以降試してみます。
楽しみです。
さて、本日も
の続きを進めていきます。
前回のブログで、
医療従事者、特に医師の方のストレスに対して開発されたプログラムを紹介しました。
長期にわたる12ヶ月のプログラムでした。
さて、その結果は?
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燃え尽き症候群(=バーンアウト)軽減プログラム参加者たちの経過
このプログラムの参加者たちは、プログラムに参加してどうなったのでしょうか。
参加者たちのバーンアウトの症状は著しく緩和されていました。
とケリー氏は述べています。
わかりやすく箇条書きで成果を並べてみます。
- 仕事のせいで精神的に疲れ果てることが減り、朝起きた時に「また今日も仕事か」と思ってうんざりすることが減った
- 以前よりも自分の仕事に満足感を覚え「医学の道に進んだのを後悔している」などと言わないようになった
- 医師たちはストレスを感じても、以前のように孤独だと思わないようになった
という良い結果につながったようです。
メンタルヘルスのスコア––––詳しくは、書かれていませんが––––がアンケートの回答によって調査されていたようです。
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- 一般成人の男性平均=15、一般成人の女性平均=20
プログラム開始時
- 医師の男女平均スコア=30
8週間後
- 医師の男女平均スコア=15(対プログラム開始時-15)
1年後
- 医師の男女平均スコア=11(対プログラム開始時-19)
………………………………………………………………
ケリー氏は、「劇的に改善した」と評価して、
––––医師たちは以前と同じストレスの多い仕事を続けながらも、精神的にきわめて健康になっていたのです。
さらに医師たちは、患者に対する思いやりが以前よりも深まったのを感じました。難しい症例にも憤りを感じたりせず、興味を持って取り組めるようになりました。苦しんでいる患者とともに時間を過ごすときも、打ちのめされたりせずに、感謝の念をおぼえるようになりました。
医師として働く以上は避けようのない苦しみに心を開いたことで、医師たちは再び苦しみの中にも意味を見出せるようになりました。この方法は、私たちが一般的に考えているストレスマネジメントの方法とは異なります。医師たちはストレスを減らそうとするのではなく、受け入れたのです。苦しみにはストレスを感じると同時に、苦しみの中にこそ深い意味を見出すことができるので、苦しみを感じないようにしたところで、問題は解決しません。それよりも、ストレスを感じることにしっかりと向き合って、そこに意味を見出すことができれば、ストレスの原因だったものが力に変わり、むしろ心のよりどころになります。
(勝手ながら、大切だと思われるところを太字にしました)
まとめ
「ストレスをかけすぎないように……」「ストレスにならないように……」とよく使いますが、ストレスを深く掘り下げていくと、「ストレスを受け入れる」ということが1番のストレス対処法だということだということがわかりました。
受け入れ方は、
「ストレスを感じている」という自覚:ストレスの受け入れ
⬇︎
「このストレスには意味がある」ということを考える:ストレスへの意味づけ
⬇︎
「親しい人や同じ目的意識の人との共有」:他の人との共有
という気がします。
ストレスについて、「深掘り」できる環境が周りにあるといいですね。きっと社会が生き生きと回り始める気がします。
「ストレスマネジメント」という言葉を耳にすることがあります。正しい意味合いがあると思いますが、耳から入ってくるこの言葉のイメージは、「ストレスをいかに避けるか」といったイメージを受けます。
ケリー氏の言葉や、このプログラムを学んでいくと、ストレスマネジメントは「ストレス活用術」と言い換えた方が良い気がします。
ストレスの取り扱いを正しく行うと、今までのストレスはやりがいに繋がり、心を豊かにしてくれそうです。
今日はこの辺りまで、続きはまた次のブログで。
あるプログラム
雨が降りそうな予報が先日から出ていましたが、今日は降りませんでした。
日も長くなって、ちょっぴり欲張って運動時間を長くしています。
雨で、お休みの日があったり、ちょうど運動する時間に外出があったりと適度に休みを挟んでいましたが、今週は違いました。
雨が降るだろうからと続けて運動していたら、雨が降らないので1週間運動し続けました。
ちゃんと強弱をつけているつもりです。
苦にならず、取り組めているのでいい運動ができていると思います。
今日も、ケリー・マクゴニガル氏の著書、
を進めていきます。
医療従事者の方々は、コロナで大変なストレスを受けていることと思います。改めて感謝申し上げます。
日頃からストレスの多い仕事と思われますが、それに増して、コロナの感染予防で、病院内、私生活でご苦労が多いのではないでしょうか。
今日は、医療従事者のストレスについてのブログです。
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医療従事者の燃え尽き症候群(バーンアウト)
医療従事者の方々は、職務上、患者の痛み、苦しみ、時には死に向き合う仕事です。もし、いまこの瞬間、私の家族が突然痛みを訴え、気を失ったとしたら、狼狽えすぐに何をしていいのか、迷ってしまうにちがいありません。
今の日常に、人の苦しみや痛みに向き合うことがないためです。
多くの医師の方は
- 感情をシャットダウン
して、患者の痛み、苦しみ、死に向き合うように訓練されています。
それは、医師本人が、精神的に参ってしまわないようにするためです。
医師たちが「自分を守る」ため「感情をシャットダウン」するようになると、今度は、医師たちは、だんだん
- 患者のことをモノや医療措置の一部のごとくみなす
ようになり、
そして、
- 患者たちの苦しみに巻き込まれないようにしていると、仕事に深い意味を見出すことができなくなる
ため、最終的に、仕事に深い意味を見出すことができなくなり、燃え尽き症候群=バーンアウトになりやすくなるというのです。
このことは、医療従事者に限らず、司法関係者、ソーシャルワーカー、教育者、子育て中の親、介護士、聖職者にも同様の傾向があるといいます。
ケリー氏はこう述べています。
…。これらの職務は非常に大変かもしれませんが、深い意味を見出せる仕事でもあります。けれども心理的なバリアを築いて、ストレスから身を守ろうとすると、目的意識や満足感を見出すことができなくなる可能性があるのです。
あるプログラム
医療従事者の燃え尽き症候群=バーンアウトを軽減するため、開発されたプログラムがあります。
さて、どんなプログラムでしょう。
……………………………………………………………
プログラムの内容
■開発 ロチェスター大学医科歯科校
- 内科医 マイケル・S・クラスナー
- 家庭医学、精神科、腫瘍学教授 ロナルド・M・エプスタイン
の二人によって開発
次のように指導した
- どんなにつらいときでも、苦しんでいる患者にしっかりと寄り添う
- 苦しみに巻き込まれるのを避けようとせず、苦しみの中にこそ意味を見出せることを受け入れる
- 最も重要なのは、仲間の医師たちとコミュニティを形成し、自分たちの仕事に意味を見出すための考え方を分かち合い、支えあう
⇩方法
- 1回/週、2時間、少人数の医師たちが集まる
まず、
- マインドフルネスの練習
…。多くの人の考えとは裏腹に、マインドフルネスというのは、リラックスしたり、その日のストレスを忘れたりすることではありません。マインドフルネスとは、自分の中に湧き起ってくる考えや、感情や、感覚に注意を払い、受け入れることです。
もし悲しい気分だったら、悲しい気持ちをふり払おうとしたり、無理に楽しいことを考えたりしないでください。体にストレス反応が表れていた方が、、心が開かれた状態でいられるからです。普段よりも感受性が豊かになり、周りの人や周囲の環境に対しても敏感になります。
そのように心が開かれた状態は役に立つ一方で、感情が押し寄せて圧倒されてしまう場合もあります。心が開かれた状態で誰かの苦しみを目の当たりにすると、多くの人は感情をシャットダウンしたい衝動にかられます。それで気を紛らわしたり、距離を置いたり、お酒を飲んだりするのです。マインドフルネスのエクササイズは、自分の感覚や感情をシャットダウンしたりせずに、心が開かれた状態を保つための練習と言えます。
⇩
- 医師たちがストーリーを語る
- テーマは毎回変わる
- まず、最初の数分間で各医師が、紹介したい体験談を紙にまとめる
⇩
- 小さなグループに分かれ、一人ずつ体験談を語る
⇩
聞き手の役割1
相手の話にじっくりと耳を傾ける(=傾聴する)
同時に自分がその話にどう影響を受けているか観察する
聞き手の役割2
話し手がその経験に意味を見出せるように、次の質問をする
・「その経験が忘れがたいのはなぜですか」
・「その時にどんなことをしたのが役に立ちましたか」
・「自分自身について、どんなことを学びましたか」
⇩
- このプログラムで学んだ「傾聴のスキル」は普段の医療業務でも応用するよう推奨される
※診療を手短に済ませたり、感情をシャットダウンしない
※目の前の患者さんやご家族が何を伝えようとしているのか、相手の言葉にしっかりと耳を傾け、思いを感じるようにする
※視線を合わせ、患者さんやご家族に全神経を集中させる
※患者さんの経験に対する理解を深めるために、時々質問をする以外は、相手の話を遮らないようにする
⇩
第1回の参加者70名の医師は
- 最初の2か月は1回/週
- 後の10か月は1回/月
集まって、このプログラムを行った
……………………………………………………………
と、ここまでがプログラムの内容です。
プログラムの説明にたくさん文字を使いました。
何とか内容が分かるでしょうか?
さて、結果はどうだったのでしょうか。
続きはまた、次のブログで。
価値観を思い出させるアイテム
昨日は予報より早く天気が回復して、運動ができました。
今日も運動をしたので、この数日間は休みなく運動できています。
明日までは天気がもちそうです。
運動に小さな目標ができて、楽しく取り組んでいます。
引き続き、ケリー・マクゴニガル私の著書を進めていきます。
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価値観を思い出させるアイテムを持つ
ケリー・マクゴニガル氏は
「ストレスを感じたときに自分にとって大切な価値観を思い出すと、困難な状況に対処しやすくなる」
と言います。
価値観を思い出しやすくするため、次のような研究・実験が行われています。
………………………………………………………………
◾︎カナダ オンタリオ州 ウォータールー大学の研究
- 研究参加者に「価値観を忘れずに」と書いたブレスレットを配布した
◾︎スタンフォード大学で行われた実験
- 実験参加者にキーホルダーが配布された
- キーホルダーの中には小さな紙片が入っていて、そこに自分にとって大切な価値観を書いておく
◾︎スタンフォード大学の「ストレスの新しい化学」(ケリー氏の講座)
- 受講生全員に価値観を忘れないためのブレスレットを配布している
………………………………………………………………
どの研究、実験でも、自分の価値観を紙に書き出してみるエクササイズよりも、「価値観を思い出させるグッズを身につける」ことの方がとても効果的だったとのことです。
「効果的だった」実例をケリー氏が紹介しています。
………………………………………………………………
ケリー氏への受講生からのメール
- 受講生のミリアムがブレスレットがとても役立っていると報告
⬇︎
- 夫のジョーが記憶力の低下からアルツハイマー病の初期段階にあるらしいことがわかった
- 思いがけない認知低下の兆候にジョーもミリアムも不安になった
- ミリアムもジョーも価値観のエクササイズを行なった
- ミリアムが選んだ最も大切な価値観は「忍耐」
- ジョーが選んだ最も大切な価値観は「ユーモア」「誠実」
⬇︎
- ミリアムは何度も「忍耐」を思い出して行動に移すことができた
- 夫のジョーが自分の価値観を心の支えにがんばっている姿を見てミリアムは励まされた
- 夫のジョーがなくした携帯電話を、ミリアムが冷蔵庫の中で見つけたとき、ジョーが「そんなところに置いた覚えはないんだけどなあ」と言いながらおどけた
- そのおかげで2人ともストレスから救われて気分が楽になった
………………………………………………………………
というものです。
ケリー氏がこう綴っています。
ミリアムとジョーの場合、ストレスを避けるのは無理な話で、現実を否定しても仕方ありません。状況をどうにかしたくても、自分たちの手には追えません。しかし、大切な価値観を思い出すことで、少なくともひとつは、、自分自身でコントロールできることがあります。ストレスを減らしたり、なくしたりできないときでも、自分がストレスに対してどう反応するかは自分で選べるからです。
あなたの価値観を思い出すことは、ストレスを力に変えるのに役立ちます––––ストレスが「自分の意思に反して身に降りかかってくるもの」から、「いちばん大切なことを再認識し、心に深くとめる機会」へと変化するのです。
あなたもぜひ、いちばん大切な価値観を思い出すためのものを作ってみましょう。ブレスレットやキーホルダーに限らず、パソコンのモニターに付箋を貼り付けたり、携帯電話にステッカーを貼ったりするのもいい方法です。
ストレスを感じたらいつでも、あなたの大切な価値観を思い出し、それにしたがって、いま自分にはなにができるだろう、と考えてみましょう。
夫婦でストレスについて取り組んでいる姿は微笑ましいですね。
ストレスへの理解が1人でも多くの人に広まって、近しい人たちの間で気軽に語り合える日が来ると、社会に力が溢れてくる気がします。
この本のタイトル––––「ストレスを力に変える教科書」––––の通りの実例はとても参考になりました。
価値観を書き出す––––自分が選んだ価値観を、自分の手を動かして書く(出力する)、自分の書いた字を目で見る––––ことによって価値観が視覚的にも感覚的(手)にも頭に書き込まれるということなのでしょうが、もっと効果的なものは、価値観を思い起こさせるものを身につけるということ、ということを学んだ気がします。
スマホの待受画面でも、パソコンのデスクトップの画面でも、応用が効きそうですね。
私は今、日記の表紙裏に私が選んだ価値観を書き込んで、毎日見るようにしています。
ページを開けないと見れないので、もう少し工夫が必要そうです。工夫を続けながら、得られる効果を、自分自身で探っていこうと思っています。
今日はこの辺りまで。
エクササイズ!
天気が良い1日でした。
でも今日の夜からは雨の予報でしたので、
早めに運動に出かけました。
風が強く、遊んでいる子供はいませんでした。
今日はお休み予定でしたが、明日は雨の予報でしたので、繰り上げて運動しました。
今日は脳トレの日。
バスケットボールを2個同時にドリブルエクササイズするといったものです。
集中していないと、あちこちボールが逃げていきます。
集中力は長く持たないので、休憩の方が長くなるのですが、短い時間に集中して取り組むよう心がけています。
今日もケリー・マクゴニガル氏の著書、
を進めていきます。
前回のブログで
- 自分の大切な価値観を書いてみる
- その価値観に従って行なったことを日記に書いてみる
日記が苦手なら、一度だけ
- 価値観をリストアップして、書いてみる
だけでも、マインドセットが行われ、健康状態や精神状態がストレスに負けないようになると書きました。
その理由をケリー氏が説明しています。
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強力なマインドセット
なぜ、たった1回、わずか10分くらいのマインドセット介入で心の持ちようが変わり、健康状態まで改善し、それが何年経っても持続するのでしょうか。
ケリー氏はこの本の中で、スタンフォード大学の研究の結論を取り上げています。
………………………………………………………………
研究
スタンフォード大学の心理学者 ジェフリー・コーエンとデイヴィッド・シャーマンが、過去15年間に行われたマインドセット介入に関する研究を分析した
⬇︎結論
自分の価値観を書くことが効果的なのは
- ストレスを感じた経験についての考え方が変わり、対処できる自信がつくため
と結論づけた
………………………………………………………………
と述べています。
ケリー氏が解説している記述を箇条書きにしてみるとこうなります。
- 人は自分の価値観をしっかり持つようになると、
⬇︎
- 自分の努力と周囲からの助けによって状況を改善できると思えるようになる
⬇︎
- 自分から積極的に行動を起こせるようになり、先送りや否定といった回避的な対処方法を取らないようになる
- 逆境が訪れても、苦しい状況がずっと続くわけではないと考え、「こんなことになったのは自分がダメ人間だからだ」とか「もう人生おしまいだ」などとは思わなくなる
⬇︎これらの新しいマインドセットが定着すると……
- 自分のことを、困難を克服できる人間だと思うようになる
- 「自分ならできる」と自分に語りかけるようになる
- 「自分には逆境に負けない強さがある」「辛い経験をばねに成長できる」と思うようになる
- 困難を避けずに向き合おうとするようになる
- 厳しい状況においても意味を見出せるようになる
これだけポジティブに考えられるように変われるのであれば、毎日の日記が無理だとしても、1回、10分程度の価値観の書き出し(=リストアップ)はとても価値があるように思います。
エクササイズ
自分にとって、何に価値観を持っているか、いきなり「考えて!」と言われても、思いつかない人も多いのではないでしょうか。
そこで、ケリー氏は価値観リストを作って、価値観を見つけやすくしてくれています。そしてエクササイズを紹介しています。
興味がある方は、ぜひ取り組んでみてください。
………………………………………………………………
エクササイズ
次にあげた価値観の中であなたにとって特に大切なものを選んでください。リストにないものを思いついたらそれを書いてください。
- 度量
- アートや音楽
- チャレンジ
- コミュニティ
- 協力
- 好奇心
- 効率性
- 倫理的行動
- 信仰/宗教
- 友情
- 感謝
- 調和
- 誠実
- 独立
- 相互扶助
- 生涯学習
- マインドフルネス
- 忍耐
- 説明責任
- 運動競技
- 連携
- 思いやり
- 勇気
- 規律
- 情熱
- 優秀
- 家族
- 楽しみ
- 幸福
- 健康
- 名誉
- 確信
- 喜び
- 愛
- 自然
- 平和/非暴力
- 冒険
- お祝い
- 有言実行
- 能力
- 創造性
- 発見
- 平等
- 公正
- 自由
- 寛容
- 勤勉
- 人助け
- ユーモア
- 品位
- リーダーシップ
- 忠実
- 率直
- 個人的成長
- ペット/動物
- 実用主義
- 機知に富む
- 質素倹約
- 信用
- 政治
- 問題解決
- 自分への思いやり
- 強さ
- 意欲
- プラスの影響
- 信頼性
- 自立
- 伝統
- 知恵
⬇︎
いくつも選んでいいが、最終的にはあなたにとって最も重要な価値観を3つ選ぶ
⬇︎
選んだ3つの価値観が大切だと思う理由を10分間で書く
⬇︎
その価値観のために今日どんなことをしたかを書く
………………………………………………………………
直感的にビビッときたものを選んでいけばいいのだと思います。
私は
- 度量
- 勇気
- ユーモア
でした。
これは、時間が経つと変わってくるのではないかと思います。年末年始、誕生日など少し特別な日に再度エクササイズしてみるのも良いかもしれませんね。
さて、このエクササイズにはケリー氏がアドバイスを付け加えています。
これを書くときにいまストレスを感じていることについては何も書かなかったとしても、この10分間で日常のストレスに向き合うあなたの態度は変わります。ほかのふたつの価値観についても、また時間を設けて同じようにかいてみたり、とくにストレスを感じてつらいときに、このエクササイズをもう一度やってみたりするのも良い方法です。
授業でこのエクササイズを行うと、「価値観を選ぶのが難しい」という学生がいます。自分の価値観を認識する方法がわからないか、絞り込めないのです。
そういう場合、念頭において欲しいのは、「価値観には、自分が大切に思っているものが反映されている」ということです。このエクササイズを行うと、あなたがいま何を重要だと思い、どんなことに意味を感じているかがわかります。
…………
このエクササイズで価値観を選ぶときに、あなたがその点において優れているかどうかは関係ありません。あなたにとってなぜその価値観が重要なのか、他人が納得するかどうかも関係ありません。価値観というのは、自分にとってしっくりくるものや、自分が身につけたいと思うものです。
難しく感じた人は、このアドバイスをもとにエクササイズをしてみてください。
まさか、ストレスの話から、価値観を探るエクササイズに至るとは思いませんでした。
しかし、価値観を心の中心に据えると、ストレスの受け止め方が変わってくるというのならとても大切な作業のように思います。
あなたの心の中奥深くにある、価値観。
価値観を持っているのだけれど、煩雑な日常に押しやられて、心の片隅に追いやられていた価値観を、心の真ん中に引っ張り出す作業をこのエクササイズでやっているのだと思います。
このエクササイズをぜひ試してみてください。自分の中の価値観を、客観的に知る良い機会だと思います。
今日はこの辺りまで、つづきは次のブログで。
価値観をリストアップする
「気温が高くなった」と思って外に出ると、意外に寒かったです。
少し薄着で外に出て、公園のベンチで佇んでいると、風もあり長くはいられませんでした。
それでも、全員で6人くらいの野球チームが、コーチの指示に従って、練習に励む姿をしばらく見ていました。
小学校の時にしていたソフトボールのことを思い出しました。
間が空いてしまいましたが、今日もケリー・マクゴニガル氏の著書
を進めて行きます。
ストレスを見直すエクササイズ、やってみましたか?
日頃、煩雑なことに追われていると、心の奥に置いていた大切なことをいざ思い出そうとすると、忘れてしまっている人も多いかもしれません。
なかなか書き出せないという人は、
カフェで、一人きりのウォーキングやジョギングで、機会あるごとに、考えてみるといいかもしれません。
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ストレスを見直す
前回のブログでは、この見出しの通りのエクササイズを紹介しました。
この「ストレスを見直すエクササイズ」を発展させた研究をケリー氏が紹介しています。
1990年代に行われたスタンフォード大学の学生たちに行なった研究
………………………………………………………………
目的 日常のストレスに意味を見出す
- 3週間の冬休みに日記をつける
⬇︎指示
- グループ1 自分にとっていちばん重要な価値観は何かを明確にし、その価値観に結びつくようなどんな行動を行なったかを日記に書く
- グループ2 その日にあった良いできごとを日記に書く
⬇︎結果
グループ1の学生は
- グループ2や研究に参加しなかった学生に比べ健康状態がよかった
- 精神状態も良かった
- 元気に大学に戻ってきて、以前よりもストレスにうまく対処できる自信を持っていた
- 冬休み中にストレスを最も多く感じていた学生ほど、自分の価値観についての日記に書く効果が最も顕著に現れた
⬇︎さらに、ストレスにうまく対処でき、健康状態がよかった理由を分析
結論として
- 学生たちは自分の価値観について書くことによって、自分の人生に意味を見出すことができた
第1グループの学生たちは
- 我慢してやっていた面倒なことがストレスではなくなった=自分の価値観を表現する行為になった
- ある学生は「年下のきょうだいを車で送ってやるのも自分なりに家族を大事に思っている気持ちの表れだ」と思うようになった
- ある学生は「インターンシップの参加申し込みの手続きが大変でも、これで将来の目標の一歩に近づけるんだ」と思うことができた
- 日記をつけることで、日々の些細な出来事が、実は自分の大切な価値観と結びついていることに気づいた学生たちは、それまでイライラしていた出来事に自分なりに意味を見出せるようになった
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いきなり価値観を書き出すことができないという人は、まずは日記から始めてみてはどうでしょうか。わたしはA4サイズのノートに書いています。ページを縦半分に折って片側に1日分を書くようにしています。大きな手術をしたので、手術後、5日目くらいから書けるような状態になり、それ以降欠かさず書いています。
今日が手術後何日目かを記しています。大袈裟ですが、手術に万が一のことがあれば手術日に命を落としていたわけですから。
「昨日書いていなかった!」と振り返って書くこともあります。
その日の分の空白が7割くらいになることもあります。
できるだけ短い文になるように箇条書きにしています。
ですが、
価値観を照らし合わせての行動についての日記の書き方はまだしていません。今日、ノートの表紙裏に価値観を書き出してみようと思います。(価値観は変わってくるかもしれないので鉛筆書きでしておこうと思います。)
価値観をリストアップする
日記は苦痛というかたにも朗報です。たった1度だけ書いてリストアップしても良いようです。
自分の価値観を「書き出す」(=リストアップする)という行為は、効果が大きいマインドセットとなるとケリー氏は述べています。
■短期的な効果として
- 自信が強まる
- 落ち着きが生まれる
- 誇りや強さを感じる
- 痛みに対して我慢強くなる
- 自制心が強まる
- ストレスが多い経験をした後もあまりくよくよ悩まなくなる
■長期的な効果
と述べています。箇条書きがわかりやすいと思いましたので、箇条書きで整理してみました。
そして、こうも述べています。
多くの場合、このような効果が得られたのは、たった1回のマインドセット介入のおかげでした。10分間の介入で、自分の価値観をいちど紙に書いただけでも、その効果は何ヶ月、あるいは何年たっても、持続するのです。
その理由は、また次のブログで書きたいと思います。