ストレスを避けた代償
近所の子供達と仲良くなりました。
私の息子は、引っ越してきた5年前は高校生。小学生の子供がいれば、今住んでいる自治会の子供会などで子供や親との交流があるのでしょうが、全く交流がありません。
仕事をしていた頃は、夜も遅く、近所の子供たちと触れ合う機会もありませんでした。
一昨日公園で運動している子供達に声をかけると、(1人でボールや道具を使って運動していた)私のことが気になっていたのでしょう。10人くらいの子供たちが集まってきました。
おかげで2つあるボールは、終始持っていかれっぱなしでした。
それでも、子供たちが興味を持ったことに、しかも体を動かすことに、夢中になっている姿は、子供らしいなと感じました。
今日も、ケリー・マクゴニガル私の著書を進めていきます。
もくじ
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ケリー氏の質問
ケリー氏が、本の中で質問しています(実際には質問していないのですが、そう読み取れます)。
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1週間を振り返って
- 「全くあの日はついてなかった」と思うことがありますか?
- 「もっとストレスのない1日を過ごせたらいいのに」と思うことがありましたか?
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どういう答えになりそうですか?
わたしは両方とも「なし」でした。
この本を読んでいるからでしょうか。
それとも、ストレスを避けているからでしょうか。
現在、就活中で、この1週間に面接2回、自宅での応募用の動画約1分の撮影などがあり、このようなことがない状況に比べてストレスはあったはずです。
ただ、ケリー氏の質問に「はい」と答えるような状態ではありませんでした。
いま、面接が終了したら、「こう答えておけばよかった」と思うことを会話文に書き起こしています。次の面接に生かせたらと思ってのことです。
不採用の連絡は、
- 「今の応募先よりもっと自分に合った仕事がある、ということを意味している。」
- 「わたしも選ぶが、相手も選ぶ。両方の選択が合致した時だけ就職できる。」
- 「自分に合っていない就職先が1つ消えた。次だ。」
と考えているからかもしれません。
この本の内容が、少しずつ私の体に浸透してきているからかもしれないと、今現在感じています。
ストレスを避けた代償
話が逸れてしまいましたが、ケリー氏は
…………、これまでの人生を振り返ってストレスの多かった日を全て取り除いたら理想の人生になるかというと、そうではないはずです。それどころか、あなたが成長するきっかけとなった経験や、もっとも誇りに思っているチャレンジや、あなたに大きな影響を与えた人間関係も、消え去ってしまうでしょう。生活からストレスが無くなったら、不快な思いをすることは減るかもしれませんが、同時に意味も見失ってしまいます。
続けて、
ストレスのパラドックス的なことを述べています。
じつは、わたしたちがストレスの悪影響だと思っていることの多くは、ストレスを避けようとするせいで起こることなのです。
「ストレスを避けようとするので、ストレスを感じる」ということでしょうか。
このことを研究事例を示して紹介しています。
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同志社大学の学生に行った研究
ストレスを避けようとしていると
- つながりや帰属の意識が薄れていくことがわかった
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また、
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スイス、チューリッヒ大学の研究
- 目標に関するアンケートを実施
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- アンケート調査後、期末試験期間、冬休みという1年の中でもっともストレスの多い時期が過ぎた後再調査
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- 「ストレスを避けたい」という願望が強い学生ほど、「集中力」「体力」「自制心」の低下が著しかった
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さらに、
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アメリカ合衆国退役軍人省の実験
- 1,000人以上の成人を10年にわたって追跡調査
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- 最初に「ストレスにどのように対処していますか?」と質問
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- 「ストレスはできるだけ避ける」と答えた人たちは、その後の10年間でうつ病になった確率が高かった
- 「ストレスはできるだけ避ける」と答えた人たちは、職場や家庭での争いごとも増え、失業や離婚などのつらい経験をした確率が高かった
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なんと、ストレスを避けることによって、私たちは精神的にマイナスの方に動いてしまう、ということですね。言葉を裏返すとストレスを受け入れることによって、精神的により高い状態になれるということです。
ストレス生成の悪循環
このことを心理学では「ストレス生成の悪循環」と呼んでいるようです。
ケリー氏の言葉を引用します。
…………。ストレスを避けようとしたことが皮肉な結果を招くのです。つまり心の支えを失っていくいっぽうで、ストレスのもとはかえって増えていきます。ストレスがたまるにつれ、あなたはますます追い詰められて孤立していき、ストレスを感じる状況はことごとく避けたり、自己破壊的な気晴らしに走ってつらい気持ちをごまかしたりするなど、回避的な対処方法に頼るようになります。
そうやって必死にストレスを避けようとするほど、ますます悪循環に陥ってしまうことに気づくでしょう。心理学者のリチャード・ライアン、ヴェロニカ・フータ、エドワード・L・ディシが、論文集『幸福の探求(The Exploration of Happiness) 』(未邦訳)所収の論文で述べている通り「ひたすら快楽のみを求め、痛みを避けようとする人には、深みや意味に欠けた、仲間のいない人生しか手に入らない」のです。
と述べています。
ストレスを避けようとすればするほど、ストレスに追いかけ回されるんですね。
あなたはどんな感想を持ちましたか?
この本は実際に手元に置いて読んでもらいたいと思っています。このブログでは、かいつまんだ内容を部分的に紹介して、私見を加えています。
本を読んだ上で「こう解釈できませんか」などの意見をいただけるととても励みになります。
今日はここまで。続きはまた次のブログで。