Hayama Ranのブログ

読んでメリハリボディをつくる

トラストゲーム2

ケリー・マクゴニガル私の著書を今日も進めていきます。

 

 

 

前回のブログで、トラストゲームとそれを応用したイギリスのゲーム番組「ゴールデン・ボールズ」。

 

ストレスを受けながら、

人を信用するのか、それとも騙して=裏切って 一人勝ちするのかを試されるゲームがトラストゲームでした。

行動経済学者によると「参加者の53%は相手の信用に応える行動をとった」「驚くほど高い数字」と言います。これはストレスを受けた結果によるものなのでしょうか。

興味が深まりますね。

 

ストレスを受けると、人は「人を信用しやすい」方に変化するでしょうか。それとも「疑り深い」方に変化するでしょうか。

 

もくじ

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実験 

ある研究で次のような実験が行われたということです。

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■実験

▪️目的

  • ストレスを与えられた人とそうでない人で「トラストゲーム」で相手を信用する態度や、相手の信用に応える態度にどのような違いが現れるかを調べる

        ⬇︎

  • ストレスを与えるグループと対象グループ(=ストレスを与えなかったグループ)に分ける

        ⬇︎その後

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というものです。

その内容は

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▪️内容

  ■ストレスを与えるグループ

  • 参加者は模擬就職試験と認識能力テストを受ける
  • ストレスを与えたグループ内のテスト結果をグループ内の他の参加者と競い合う
  • 「しっかりやらなければ」というプレッシャー、「他人と比較される」という脅威の二つのストレスを最大化するために張り合わせる

 

  ■ストレスを与えないグループ

        ⬇︎

        ⬇︎結果

  • ストレスを与えたグループ
  • 見知らぬ相手を信用する確率がストレスを与えなかったグループの比べて50%高かった
  • 相手の信用に応える確率も50%高かった(=賞金を独り占めせずに対戦相手と半分ずつ分け合うことを選んだ)

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ケリー氏は 

つまり、対照群の人たち(直前にストレスを与えられていない人たち)の場合は、相手を信用し相手の信用に応えた確率は、テレビのゲーム番組「ゴールデン・ボールズ」の参加者達の確率とほとんど同じで、50%前後だったのに対し、ストレスを与えられた人たちが、相手を信用し、相手の信用に応えた確率は、75%と異例の高さでした。ストレスが彼らを向社会的にしたのです。

 グループ実験のあいだに、研究者たちは参加者の体のストレス反応を測定していました。参加者のうちでストレスに対する心血管反応性がもっとも強かった人たちは、そのあとの「トラスト・ゲーム」でもっとも相手を信用し、相手の信用に応える行動を取りました。言い換えれば、ストレスに対する反応がもっとも強く心臓に表れた人ほど、利他的になったということです。

と述べています。

 

ストレスを受けている最中、つまり、トラストゲームをしている最中にもストレスがかかっています。

そして、事前ににストレスを与えられたグループは二重にストレスを受けていることになります。

ストレスをたくさん受けている人の方が人を信用しないように感じますが、そうではないようです。

 また、「心血管反応性(この本には詳細はありません)がもっとも強かった人たちが最も人を信用し、信用に応える行動を取った」ということにも驚きます。

この、ストレスが与えた心臓や血管に対する影響は興味深いですね。ストレスと心臓はあまり良くない関係のような気がしています。果たしてどうなのでしょうか。

また、ストレスと人を信用することに関係があることはこの本を読んで初めて知りました。

どういった作用によるものでしょうか。

ストレスが心血管に及ぼす影響、人を信用することに関してのことは次以降のブログに書こうと思います。

 

 

ストレスを感じてカラダに起こる反応 

ケリー氏は、ストレスを感じてからカラダに起きる反応は、一つではないと言います。

場合によって幾つかの典型的な種類があると言い、各反応は生物学的な変化が異なっていると述べています。

典型的な例として、

  • 闘争・逃走反応

「とうそう・とうそうはんのう」と読みます。差し迫った恐怖への反応で、戦うか逃げるか身動きを止める反応。いずれかの方法で生き延びてきたため備わったと考えられています。

  • チャレンジ反応

自信が強まり、進んで行動を起こし、経験から学ぼうとします。

  • 思いやり・絆反応 

 勇気が強まり、進んで人の世話をし、社会的な関係を強化します。

 

を挙げています。

ストレスの生物学的な反応が、きちんと分類されているとは思いもよりませんでした。

 過去を振り返ると、闘争・逃走反応や、チャレンジ反応は経験がありましたが、思いやり・絆反応はこの本で初めて知りました。思い当たることが現時点ではありません。

闘争・逃走反応は、高校1年の時に3年性の先輩に殴られそうになった時感じましたし、チャレンジ反応は、最初に就職した会社で先輩スタッフに叱咤激励された時に感じました。自分でも不思議なくらい集中できて、作業効率が上がったことを覚えています。

 

ここで紹介した典型的なストレスへの反応を次のブログでは詳しく書いていきます。 

続きはまた、次のブログで。