自分に厳しく!?
自分に厳しくして、意志力を鍛えなおす…。
意志力が強くなっていきそうですが、実はそうではないようです。
ケリー・マクゴナガル氏がその著書
スタンフォードの自分を変える教室 [ ケリー・マクゴニガル ]
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で、次のような実験結果を紹介しています。
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実験 学生たちが勉強を先延ばしにする様子を最初から最後まで記録
※カナダのオタワにあるカールトン大学で実施
・多くの学生がぎりぎりまで試験勉強を始めませんでした。
最初の試験で
・直前まで勉強しなかったことで自分を責めた学生たち
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次の試験では、最初の試験よりさらにのんびりしてしまった。
・自分をあまり責めなかった学生たち
⇩
着々と試験の準備を進めた
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驚いたことに、罪悪感を抱くよりも自分を許すほうが責任感が増すのです。 研究者たちの発表によれば、失敗したことについて、自分に思いやりをもってふり返った場合のほうが、自分を批判した場合よりも、失敗したのは自分のせいだったのだ、と認めやすくなります。また、そのほうが他人の意見やアドバイスに対しても進んで耳を貸せるになり、失敗の経験から学ぶことも多くなるのです。
自分を許すことで失敗から立ち直れる理由の一つは、自分を許すことによって恥の意識や苦しみにさいなまれることなく、事実をありのままに見つめられるようになることです。どうにでもなれ効果は、失敗した後に感じる嫌な気持ちから逃れようとする反応ですが、そもそも罪悪感や自己批判に悩まさなければ、逃げる必要もありません。そうすると、どうして失敗したかについて考えるのがずっと楽になり、同じ失敗を繰り返さないようになります。
それとは逆に、自分は何をやってもダメなどうしようもないやつだから失敗したんだ、などと思ったりすれば、自分のことをどんどん嫌いになるだけです。そうすると、失敗から学ぶどころか、自分の苦しみを和らげるだけで精一杯になってしまいます。ですから、自制心を発揮したいと望むなら、自己批判はかえって逆効果です。ストレスと同様に自分を追いつめ、近くのバーでうさ晴らしをしたり、VISAカードで買い物をしまくったりといった気晴らしに自分を走らせてしまうだけです。(p222-223)
私が解説するよりわかりやすいと思い、長々と引用しました。
人がどう行動するか、その前の段階で、自分をどう評価しているかで変わってくるというのは私にとっては大きな発見でした。
例え、他の人が痛烈な批判や、「おまえはどうしようもない奴だ」と批判されても自分がそれをどう受け止め、最終的にどう評価するか決めれば、今後の行動は変わっていく、ということになるでしょう。
他人の評価に同調して「ダメなやつだ」と自己評価すれば、さらに自分が嫌いな自分に変わっていき、いやな気分をどうにかしようと、お酒やたばこ、甘いものに手が出てしまう。気づけばさらにいやな気分になっている。
反対に
「人生には大きな失敗もある。今回ダメだったけど、人間だから、そんなこともあるよね。」と自己評価すれば、「失敗した時のことをもう少し自分なりに考えてみよう。」とこれから先の取り組み方を変えていこうと前向きに再出発できる。
という風にまとめられるでしょうか。
「本当にそう?何か自分を甘やかしている気がする。」
と疑問に思う方もいらっしゃると思います。
まずは自分の身近なことで、試してみてください。
「甘いよな」と思っても構わないと思います。そう思った次の日、1週間後、1か月後の自分の行動を観察してみてください。
続けていって
良い方に変わっていってたら大成功。
いい結果が出たら、ぜひコメントしてくださいね。
ではまた、明日のブログで。